オオクワガタ飼育講座 終了

オオクワガタ飼育講座は、私のとって年末の年中行事です。2012年にはじめて開催して以降、気が付けば12年目となりました。第1回は企画展「クワガタムシ探検隊」の関連イベントとして始めたのがきっかけでした。夏の開催で、30組ほどの定員とし、朝に先着順で整理券を配るというやりかたでのスタートでした。当日は想定を超えるお客様が長蛇の列をなし、炎天下で待たれるという事態となり、整理券配布を早めに始めて列はなくなり、後から来られたお客様には事情を話して平謝りでした。すると、強烈なクレームが寄せられました。「約束の時間前に配るとは何事か」という内容で、今でいう理不尽なカスハラですが、本当にいろいろありました。その後は定員を増やし、年末閑散期に開催期移行とし、募集も往復はがき、さらにネット申し込みというそれなりの変遷を経て今に至ります。教材となる幼虫も以前は購入品で、参加費として実費をいただくという形でしたが、購入費が膨れる中で、現在はミュージアムショップに販売をお願いしています。ただ、幼虫の検品はこちらの負担となっていて、1000匹以上の検品は負担の多い作業です。そんな苦労話ばかりですが、11月24日の開催をもって今年度というか、私の役目も終わりました。来年度開催は現在不透明で、後任職員はおらず、ミュージアムショップのほうから講師派遣する案などいろいろと検討がなされています。

オオクワガタ飼育講座2024 開催風景

この講座で私なりに伝えたいことは、飼育を通して、昆虫の育ち方を実体験として感じてもらいたいことが第一ですが、説明の中では、どうして菌糸ビンなのかとか、絶対に逃がさないという飼育のマナーだったり様々なメッセージが詰め込まれています。シナリオどおりに話せば誰でもできるというものではないところが、難しさかもしれません。また、長い飼育経験値がないとお答えできないような質問ばかりです。

いよいよ残すところ4カ月となり、年明けはデータ整理、引継ぎ資料作成、そして・・・物理的片付け作業と、立つ鳥跡を濁さずとは言いますが、着々と進めていかなければなりません。