カブトムシの蛹

春先に野外で採集したカブトムシの幼虫が、室内で管理していて蛹になり始めました。野外ではまだ幼虫で、これから蛹室を作り始める時期です。ただ、数日前には成虫の初見があり、発生場所の発酵熱の影響で、かなりのフライングで成虫が出現することがあります。それはともかく本題ですが「蛹」というステージはまさに「昆虫」「完全変態」の象徴的なステージであり、変身するための不思議に満ちた期間といえます。アポトーシスによって細胞が破壊し再構築を行うという・・・なんとも、こんな受け売りの説明を書きながらまったくよくわからい世界です。それはともかくとして、私は蛹の形態がとても興味深く、なかでもカブトムシの蛹の外観は大好きです。蛹化して翌日の美しいオレンジ色の姿には美を感じます。金属鋳造成形の鋳型的でありながら、液体に満ちた内部では、型にそってというよりは、あくまでもカプセルとして、日々成虫のからだが細胞として構築されていくわけです。そんな変化が、やや透過する角や腑節のあたりでは目視で見ることができます。そして、この蛹の形、どうしてこうなったのでしょう?不思議です。行儀がよすぎます。座禅を組む修行僧のようです。成虫では背中を覆う4枚の翅も、中脚と後脚の間に重なって腹側に収まるあたりは、コンパクトを追求した設計があったかのようです。そして、この蛹期間を過ごす「蛹室」もまた付随する注目要素です。カブトムシは縦位置、クワガタムシ科は基本横位置、カブトムシ亜科でもヘラクレスなどは横位置(やや斜め)です。巨大な種では重力との関係があるように思えます。いつか「蛹」の企画展をやってみたいです。夢として。

カブトムシの蛹