コオニヤンマがクロスジギンを!

親しくさせていただいている、昆虫大好きKさんご家族と町田市の忠夫公園を散策してきました。昨年の今頃も訪れていますが、RIOちゃんとDAN君も一年が経過して大きくなったなと感じつつ、変わらない昆虫愛を感じました。普段は自然豊かな昆虫の森を見つつ、たまに都市近郊の自然を見るということはとても刺激的で、意外な発見があるものです。

忠夫公園散策中

雑木林を抜けて池にたどり着くと、池の周囲を大きなトンボがパトロールしていました。クロスジギンヤンマの季節もそろそろ終盤です。そんなクロスジギンヤンマに異変が・・・「カサカサ」とトンボがからむ音がして見ると、2匹が絡んで不自然に飛んでいます。オスがメスの首根っこを挟んで飛んでいるのかと思いましたが、何か様子が違います。ふらふらと飛びながら高い梢に止まるかと思いきや、地上付近に舞い降りてコンクリートの地面に止まるというか落ちました!なんと、仰向けになったコオニヤンマがクロスジギンヤンマを抱え込んでいます。そして・・・クロスジギンヤンマの頭がコロリと落ちました。

クロスジギンヤンマを捕食するコオニヤンマ

トンボやチョウを好んで捕食対象にするコオニヤンマですが、ここまで大きな獲物にチャレンジするとは驚きです。衝撃的な出来事に、Kさんご一家も目を丸くしてそんな光景を見入っていました。すると、獲物を抱えたままコオニヤンマは飛び立ち、再び高い梢に移動していきました。地面に残されたのはクロスジギンヤンマの頭です。DAN君が「頭が動いている!」と、切り離されたばかりの頭は、まだアゴが咀嚼をする動きをしていました。さらに頭が勝手に横に移動していくではありませんか。よく見るとさっそくクロヤマアリが巣へと運びはじめていました。

クロスジギンヤンマの頭部を運ぶクロヤマアリ

生きるか死ぬか、そして常に循環していく自然界の短編映画を見たような出来事でした。

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