オオスズメバチの攻防 その2 虫の眼レンズ編
昨日、虫の眼レンズを使いだしたことで、「そうだ、オオスズメバチも撮っておこう!」とひらめきました。先日の撮影場所は条件がよく、動画も含めて撮影しました。

ISO5000 1/60 F20 ストロボ
虫の眼レンズによる超接写のメリットは、ワイドレンズ特有の遠近感から得られる、フォーカス部分の誇張であり、オオスズメバチの顔は、まさにスケール的にもベストな被写体です。ほぼ等倍の接写ですが、絞り値F20でそこそこの被写界深度が得られ、画質もF40よりはシャープ感が得られます。アリほどの大きさを最大倍率の2倍で描写するとなると、極端に深度が浅くなり、F40まで絞り込むことになります。


レンズの先端から3-4cmくらいでしょうか。レンズ位置をそのまま引いて、前回と同じ構図での樹液をめぐる攻防の撮影にシフトしました。前回は女王同士が争っていましたが、すでに働きバチが活動をはじめていて、女王と他の巣の働きバチが樹液をめぐっての一瞬を撮りました。この距離まで引くと、通常のワイドレンズとなんら変わりはありません。

ISO5000 1/125 F20 ストロボ
ただ、この倍率で撮るには、ほぼ最短撮影距離となり、被写体との距離はせいぜい十数センチとかなりの至近距離になります。虫の眼レンズであれば、カメラ本体と被写体との距離は50cmほどありますから、スズメバチのような近寄りがたい被写体には有効かもしれません。
撮影中にまたしてもハプニングが起きました。耳元での「ブーーン」という羽音と、その音が鳴りやんで背中に止まった感触がありました。前回の帽子よりもさらに緊張が走りましたが、やはり冷静になるしかありません。再び飛び立つまでの時間はとても長く感じましたが、実際は30秒くらいだったかもしれません。