トカゲの楽園

ぐんま昆虫の森の、入園ゲートから入ってすぐに石垣のスロープが続きます。建設準備室時代、私なりに工事担当者に依頼し、設計上こだわった「多孔質空間」で、セメントを使わない昔ながらの石組となっています。

入園後のスロープにある石垣 OLIMPUS OM-1 7-14mm ISO200 SS1/500 F8

スロープを歩きながら、ふと目に入ったのがニホントカゲのペアでした。婚姻色が出た尾のないオスと、立派な成体のメスが寄り添っていました。

ニホントカゲのペア OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO800 SS1/1000 F8

周囲の石垣を見始めると、ニホントカゲが這い出しては隙間に潜り込むという光景の連続でした。ニホントカゲが好む隙間環境として、かなり高い生息密度のようです。当然、空間のみならず、餌資源として小動物が豊富な環境だからこそ、こんなトカゲの楽園として環境創出できたことになります。

石垣の隙間から這い出したニホントカゲの幼体  OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO800 SS1/1000 F8

在籍中は、このスロープを歩く機会は少なく、利用者の立場になって気付いたことで、ニホントカゲの多さに驚くとともに、多孔質空間にこだわってよかったなと、今更ながら感じる出来事でした。

※正確にはヒガシニホントカゲです。5/23追記