テイカカズラとアシブトチズモンアオシャク
ぐんま昆虫の森の駐車場から入園ゲートに向かうスロープには、石籠(蛇篭)が積まれた壁が続き、そこにはテイカカズラが絡みついています。現在、開花のシーズンで、よい香りを漂わせながら白い花が入園者の目を楽しませています。

ぐんま昆虫の森、建設準備段階での植栽計画には深くかかわりましたが、このテイカカズラはまったく私のリクエストではなく、今更ながら、どうして植栽されたかは不明です。おそらく、戸田芳樹風景計画様がかかわっていたので、石籠とセットの被覆用植栽として採用したのかもしれません。
園内に設置されている常設のライトトラップに、アシブトチズモンアオシャクが入りはじめたのは、ざっくりとですが10年くらい前からだと思います。食草を調べるとテイカカズラだとわかりました。イモムシ・ケムシ図鑑を製作中には、幼虫探しを試みましたが見つからず、図鑑が完成後にやっとみつかりました。近似種のチズモンアオシャクはガガイモが食草で、テイカカズラはガガイモと同じキョウチクトウ科ですから、なるほどの近縁性がうかがえます。幼虫の外観もよく似ています。その幼虫探し、久しぶりにやってみましたが、やっと見つけました。カムフラージュは見事なものです。
