伊香保森林公園散策・・・自然教育とは
早朝の天気予報で、晴天で気温が上がる予報を見て、すぐに出かけようと思いながらもさあ何処に?やや標高を上げてと思いながらひらめいたのが榛名山で、伊香保森林公園に向かいました。もっと近い赤城山に比べると植生が豊かで虫も多い環境です。管理棟に着いてトイレに行くと、さっそくヒサゴゴミムシダマシ(おそらくシワヒサゴゴミムシダマシ)と対面です。里では見たことがない甲虫です。

一般道路に沿って林縁を歩きながらの散策ですが、次から次へと様々な昆虫類が見つかります。道脇にはイタドリが多く生え、イタドリならではの定番甲虫が見つかります。イタドリハムシ、カツオゾウムシ、ドロハマキチョッキリなどなど、普通種ですが、こういう機会にしっかりと撮っておくことが大事で、撮影しまくりました。


ヤマツツジが開花期のピークで、初夏の山林に鮮やかな赤を添えていました。道を歩きがてらそんな風景も撮ってみようと思いつつ、なかなか切り取りどころが難しいものです。奥行きとコントラストがある一角に差し掛かりカメラを向けてみました。中央の幹が邪魔くさいと思いましたが、撮ってみると構図のアクセントとして悪くないかとも思いました。

中央のやや左側のヤマツツジ群落を中望遠で縦に切ってみました。これも、手前にかぶる幹がどうかとも思いますが、幹があることで、コントラストとアクセントを加え奥行き感が出せたと思うのですが・・・あくまでも私の感性です。風景写真を語るほどの技量はありません。

駐車場に戻るとずいぶんと賑やかで、大型バスが3台ほどあり、たくさんの小学生たちが遠足で訪れていたようです。東京方面からお越しのようで、5年生くらいかなと。車を駐車した前でオリエンテーションがはじまり、まあ、すぐに出発するだろうしと、周辺で散策しながら時間をつぶしていました。そして、先生のガイダンスが耳に入ります。「ここは自然が豊かな場所です」うん、その通りだと思います。「昆虫がたくさんいますが、仕方がないことです」え、何か表現的に違和感が・・・虫嫌いが多い前提での言葉表現に教育って何かなと。虫が好きか嫌いかは人それぞれの中で、自然界には人間に都合のよいものばかりではない現実を、教育の中でどのように伝えていくか、それは「我慢しろ」とか「あきらめろ」ということなのか。ある意味、虫嫌いにはそうしてもらえれば結構なことですが、自然界での他者の存在をどのように認め、理解し共存するかを考えさせる教育をしてほしいと思うのです。「自然を愛する心を育てる」って、学習指導要領にあることですが、どうしたらそれが実行できるのか、教員として教える立場の問題、そして、子供たちの受け止め方、それぞれの家庭環境などなど、私もこの話題に切り込みながら名案はありません。ただ、私の立場として、虫たちに興味を持ってもらったり、好きな子供たちには、ますます好きになってもらいたい。そのような活動ができれば、一端を担うことが出来るかもしれません。