高崎市 観音山散策

天気も良く、気温が上がる予報を見て、思い立って向かった先は観音山ファミリーパークでした。

よく整備された公園ですが、一角にある、寺尾中城址を含む、現地の植生をそのまま生かした遊歩道を歩き始めます。

色づいたクヌギ OLIMPUS OM-1 30mmMACRO  ISO800 SS1/650 F5.6

目に留まる虫も少なく、何も見られなければハイキングをしたと思えばよいと、気楽に歩きます。

ほどなくして、道脇にある集団が・・・「地獄虫だ!」

「地獄虫」という通称は、いまひとつ認知度が低いと思いますが、ケバエ一種の幼虫集団がうごめく、おぞましい様の表現としてうなずけます。

「地獄虫」ケバエ一種の幼虫集団 OLIMPUS OM-1 7-14mm ISO2000 SS1/125 F10

ケバエ一種幼虫の集団が目立つのは、まさにこの季節です。大型種のメスアカケバエ、ハグロケバエが比較的に目立つ種ですが、幼虫のサイズからいずれかではないかと思います。

成虫は五月連休あたりが発生期ですから、それからずいぶん時間が経過して、初冬に老熟を迎えます。

交尾するハグロケバエ(左:オス 右:メス)2014.5.7

あらためて見ると、幼虫形態が面白く、その場で白バックで撮影しました。

幼虫の体長は15-18mmほどで、やや硬い外皮に棘のような硬い毛を有します。

一般的に、ハエ目の幼虫は、頭殻がないものが多いのですが、カブトムシの幼虫の頭を彷彿とさせる、立派な頭部があります。

腐植質を食物とするため、頭部と大顎が発達したのかもしれません。

ケバエ一種幼虫 OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO2000 SS1/125  F13 ストロボ
ケバエ一種幼虫 OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO2000 SS1/125  F13 ストロボ

この幼虫集団に、ずいぶん艶のある違う幼虫が紛れていることに気が付きます。

ヒゲコメツキの幼虫です。肉食性ですから、ケバエ幼虫を捕食するために紛れていたのかもしれません。

ヒゲコメツキ幼虫 OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO2000 SS1/125  F8 ストロボ

その後、寺尾中城址に登り、前橋市中心部と赤城山を北に臨みます。

寺尾中城址から望む前橋市と赤城山 OLIMPUS OM-1 30mmMACRO ISO320 SS1/800  F8

そんな眺望を見つつ、目の前にカラスザンショウの低木と葉には食べ跡があります。「もしや・・・」と思いつつ幼虫を探します。

やや時期は遅いのでどうかと思いましたが、モンキアゲハの幼虫が見つかりました。

モンキアゲハ幼虫 OLIMPUS OM-1 7-14mm ISO200 SS1/80 F8 HDR

山道の遊歩道から、広い管理道に抜け、あずまやに差し掛かった時、再び「地獄虫」に出合います。

ここでも、ヒゲコメツキの幼虫が2匹も紛れていましたから、この時期の捕食対象として、それなりの関係性があるのかもしれません。

「地獄虫」ケバエ一種の幼虫集団 OLIMPUS OM-1 30mmMACRO ISO1250 SS1/80  F8 ストロボ

「頭隠して尻隠さず」基本的に表面上に出ているのは腹部の末端です。

末端部の毛が長いのは、防御の意味があるのかもしれません。

眼のように見える黒い点は気門のようで、うねうねと動き回る様は、まるでSF映画の怪獣さながらです。

「地獄虫」ケバエ一種の幼虫集団 OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO2000 SS1/40  F13 

一般的感性では「気持ち悪い?」

私にとっては、不思議!おもしろい!魅力的な対象との出合いでした。

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