カラーコンセプト
いよいよ冬らしくなり、地味な虫探しの季節です。
冬の定番みたいな虫探しで、ヤツデやアオキといった常緑低木の葉裏を見る作業があります。
小型のヨコバイ類がよく付いていますが、体長が5mmほどのクロスジサジホソヨコバイは、色彩が派手で、無数にいるヒメヨコバイ類に比べると少なく、探し出す楽しみがあります。
通称「マエムキダマシ」と呼ばれ、後姿がユニークです。




さて、この常緑低木の葉裏で見つかるカメムシがいます。ヒゲナガサシガメの幼虫です。
おそらく亜終齢から終齢が越冬態で、7-10mmほどの幼虫が見つかります。
分布は本州以西となっており、特に関東以西という記述は見つけ出せませんでしたが、明らかに昔(20年前)は見られなかった種類です。

黄色ベースに派手な赤の配色と黒のアクセントは、クロスジサジホソヨコバイと色彩がよく似ています。
体型こそまったく異なりますが、腹部の末端近くには、複眼を模したような黒い点までついています。

同じカメムシ目とはいえ、越冬する場所も似ていて、このカラーコンセプトの同調は偶然でしょうか?

