ぐんま昆虫の森 散策
今年、最後の営業日となったぐんま昆虫の森を歩きます。
冬休みに入り、駐車場にはやや車が多くありましたが、外を歩く家族連れは皆無です。
風が吹きつける中、7℃くらいの気温ですが、それなりの防寒をすれば寒くはなく、むしろ、歩いていると汗ばむくらいです。
歩き始めてすぐに、エゴノキの幹でイチモジフユナミシャクのメスが見つかります。
地衣類を模したような、薄緑色が美しい冬尺蛾です。

おそらくクロテンフユシャクなど、フユシャク亜科も出始めている頃で、エダシャク亜科、ナミシャク亜科も併せて、冬尺蛾の最盛期です。
年末の発生期は、かつて、夜の雑木林に通い、交尾など撮影している種類が多いのですが、年が明けて早春に発生する、シロトゲエダシャクやトギレフユエダシャクなど、未だメスを見たことがありません。
来年は、春先の冬尺蛾との出合いを、目標のひとつに掲げたいと思います。
コナラの幹でキノカワガが見つかります。
南西の方角に張り付いていました。
林縁の日当たりのよい幹にいることが多く、北側にいるのは見たことがありません。

絶妙な色合いは、柄で言うとデジタルカモフラージュです。

アオキの葉裏で、キイロヒラタヒメバチの一種が見つかります。
以前であれば、ミノオキイロヒラタヒメバチとしたいところですが、いくつかの種に分かれるようです。
いずれにしてもこのハチ、冬の散策ではおなじみですが、活動期に見たことがありません。
寄生性は明らかで、鱗翅目がホストのようですが、具体的なグループの情報も見当たりません。

同じ木で、クロスジサジホソヨコバイが見つかります。
模様の変異がある中で、コントラストがきいた美しい個体でした。

2025年、ぐんま昆虫の森の歩き収めとなりました。

