カバシタムクゲエダシャク
奇跡的な再発見以来、飼育が普及しているカバシタムクゲエダシャク。中島先生の人生を掛けた苦労のたまものです。昨年になって、私のところにも蛾の師匠から幼虫を分譲していただき、屋外の植木鉢に蛹を保管しながら羽化を心待ちにしていました。まだ早いかと思いきや、2月19日にのぞき込むと、なんとオスが2頭羽化!その後、21日にかけて一気に羽化しました。交尾に至る写真を撮りたいと思う中、休暇と重なり、気温が上がる日が今日になってやっと訪れました。やや風が強い中、網室にメスをセッティングすると、すぐにコーリングをはじめ、9時を過ぎてオスも飛び立ち始め、その瞬間をカメラを構えながら待つことにしました。やや引き気味にフレームを決めて、メスの左側に大きなスペースを空けてオスの飛来を待ちました。風が強いせいか、オスが近づきつつもなかなかメスとの距離が縮まらない様子が続きましたが、いよいよかという緊張の瞬間が近づきました。なんとはオスはメスの右側から飛来し、しかも枝の裏側を周って交尾に至りました。なかなか思い通りいかないのが常で、まあトリミングをしてそれほど悪い絵でもないなと思いつつ、もう一回チャレンジしてみたいと思っています。