埼玉県横瀬町 ライトトラップと散策
私にとっての蛾の師匠 横田光邦さんのお誘いで、埼玉県横瀬町でライトトラップを行いました。
連日の雨が続く中、霧雨というコンディションはそう悪くはない天気です。
夕方集合で、着いて準備を始めて忘れ物に気づきます。
ライトトラップの幕を張る、主要な支柱2本を積み忘れてしまいました。
大失態でしたが、あずまやに紐を張って何とか形になりました。

それなりの飛来がありましたが、気になった蛾だけ撮影します。
ヤママユガは十数頭飛来し、新鮮な個体が多かった中で、赤褐色に黄色い縁がある体色は初めて見ます。

ヒメリンゴケンモンの飛来はかなり稀で、しかもきれいな個体でした
(9/21追記:検証の結果リンゴケンモンでした)

車中泊をしての翌日、前日の夜の散策で発見したヒメホソアシナガバチの巣の撮影からはじめました。
特徴的な細長い巣を作るヒメホソアシナガバチの巣は、3mほどの高さのミズナラの枝先にありました。

天気は相変わらず霧雨です。
散策路を歩きますが、霧が付着したクモの網が目立ちます。

イシサワオニグモは、山手の秋に目立つクモです
小ぶりな個体が多く、この先、急速に迫りくる秋に次世代を残すには、慌ただしい展開と感じました。

アワブキの葉上で、派手な体色のハバチ類幼虫が見つかります。
調べてみると、アワブキチュウレンジとわかります。
横田さんから、日本産ハバチ類幼虫生態図鑑が、北海道大学出版会から出版されたことを聞きました。
これは買うしかなさそうです

コブシの木に差し掛かると、濃い霧の中、見上げた先にエゾシモフリスズメの幼虫が見つかります。

次々と3匹が見つかりますが、体色変異が著しく、3匹目は斑模様で初めて見る体色でした。

ナツツバキの枝先でカギバモドキの幼虫が見つかります。

若齢の小集団も多く見られました。

タンナサワフタギを覗き込んだ横田さんが「いた!」と。
スカシサンの終齢幼虫が反り返っていました。
かつて見てきた個体は褐色でしたが、こんな緑色が強く出た個体は初めて見ます。

「これでオオクワゴモドキがいたらカイコガ科がそろう」と談笑します。
意外にもヤマグワが見当たらず、普通種のクワコは見つかりません。
山手のカイコガ科3種が、同時に見つけられたことは、私もかつてありません。
やや、散らばって散策していると、笑顔でMさんが「オオクワゴモドキがいた!」と。

ノリウツギと勘違いした葉裏に、大きな緑色のスズメガ幼虫を見つけます。
ハネナガブドウスズメの幼虫と私は思いましたが・・・
横田さんがじっくり見ながら、クルマスズメの幼虫と断定します。
植物もガクアジサイでした。(9/21追記:ヤマアジサイに訂正)
クルマスズメは普通種で、成虫のライトへの飛来は多い種類です。
幼虫はノブドウやツタなどブドウ科を主なホストとしますが、なぜか、その姿は見つけづらいスズメガ類幼虫です。
野外で終齢幼虫を見つけたのは、私は初めてです。

ハウチワカエデの葉裏にトホシカメムシの幼虫が張り付きます。

霧の中で交接するジョロウグモに出会います。

霧が濃い山中の散策路を、皆、熱心に虫を探します。

小学三年生のOTOちゃんが、木柵に止まるセスジスカシバを発見してくれました。
羽化直後でみずみずしい個体です。

私的に被写体としてどはまりで、葉の上に移し変えたりしながら様々な角度で撮影しました。
すると、羽ばたきがはじまり、いよいよ飛んで行ってしまうかと思いきや、数分に渡り羽ばたき行動が続いたのちに飛び立ちました。
PCモニターで画像を確認していて、周囲に鱗粉が飛び散っていることに気づき、あの長い羽ばたきは鱗粉落とし行動だったようです。

先に進んでいた皆さんたちに追いつくと、ウストビイラガの幼虫を見つけ出していました。

フサザクラの大きな葉に、大穴を開けながら食べ進むオオケンモン幼虫が見つかります。

霧雨から小雨となるなか、天候不順でも結構楽しめた、秋の散策でした。


