コガタスズメバチの巣

季節柄、メディアでもスズメバチの話題が何かと多いシーズンです。テレビ報道でのスズメバチの取り上げ方は、怖さをあおっているだけで、いつも疑問を感じます。自然環境が保たれた環境でこそスズメバチは存在します。それとどう向き合うかが大事なのではないでしょうか。そもそも人間社会に都合がよいことばかりでない自然環境でありながら、余りある恩恵を受けているわけで、少しは譲歩して、よく理解をして付き合う姿勢が大事なのではと私は考えます。とはいえ、「刺されたらどうする」という命に係わる境界線において、危険回避として駆除もいたしたかないとも思います。仕事がらお付き合いがある前橋総合運動公園様から、コガタスズメバチの巣が駐車場にあるという一報をいただきました。というのも数日前に11/10開催イベントのチェアリングhttps://makiba.life/event/chairing-2411/#/の打ち合わせでお話させていただく機会があり、園内にスズメバチが多いというお話だったので「巣があったら教えてください」という会話からの流れでした。私なりに各種スズメバチの生態には興味があり、チャンスがあれば撮影したいと常日頃思うところで、喜んで現場に向かいました。現場に案内されると、そこは駐車場のツツジの植え込みの中という典型的なコガタスズメバチの好む営巣場所でした。

コガタスズメバチ営巣場所の植え込み

植え込みの幅は2mほどあり、しかも中央部に営巣しているようで、撮影は難しい条件と感じつつ、防護服を着て巣の場所を確認しました。手前の枝を剪定していくと巣の姿があらわとなりました。意外にもそれほど悪い条件ではなさそうです。カメラを取りに戻り、ワイドレンズを装着し、アングルファインダーでの撮影準備をして現場に戻ります。防護服での撮影は、視界が悪く、しかも分厚い手袋でカメラ操作がほぼできませんから、ピントを合わせてレリーズボタンを押すだけという作業です。

植え込みの中にあったコガタスズメバチの巣

結構な攻撃に遭いますから、撮影後のピント確認もままならない状況で、考えられる範囲での抑えを撮りまくりました。フォーカスポイントが左下にずれていることに気付かず撮っていたようですが、偶然にも、なんとかピントは合っていました。モニターで確認すると、巣の表面にいる個体はオスバチが多く、巣の状態はクライマックス間近なようです。欲をかいて、巣の内部をが見えるように前面の外壁を剪定ハサミで削ってみました。

コガタスズメバ巣の断面

下部の巣板には幼虫がそれなりにいましたから、新女王をまだ育てているようです。この巣は駆除させてもらいましたが、それなりに新女王が誕生して次世代への継投はできているようでした。ちょっと怖いけど大好きなスズメバチ。これからもうまく付き合っていきたいです。

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