マダラアシゾウムシ
午後になって再びぐんま昆虫の森を歩きます。園路の脇に割と大きなヌルデがあり、遠目に見て樹皮に立体感のある虫の影が見えました。もしやと近づくと想像通りのマダラアシゾウムシでした。しかも結構な個体数です。このヌルデは以前から気になっていて、部分枯れした幹に穿孔した食痕が目立ち、マダラアシゾウムシの発生木だろうと注視していた木でした。2週間ほど前に立ち寄ると無数の脱出孔がありましたが、成虫の姿はなくどこかに分散した後でした。

どうやら、繁殖期を迎えて再び集まったようで、まばらですが20個体ほどがいて、交尾している個体が多くいました。

広角レンズで撮影を試みますが、ちょっとした振動でポロリポロリと落下してしまい、にぎやかさは表現できず、いずれにしても樹皮にそっくりでどこにいるのかよくわかりません。

マダラアシゾウムシはクヌギなどの樹液に集まることがありますが、ホストとなるヌルデの樹液が好物のようです。
このヌルデの樹液を訪れていたのがセイヨウミツバチでした。

樹脂を口器で回収しつつ、花粉籠に付着させて巣に持ち帰ります。植物由来の抗菌作用を含むプロポリスをヌルデからも採取しているようです。ヌルデと昆虫たちとの深いかかわりを観察できました。