ぐんま昆虫の森 散策
桐生市の最高気温は19℃まであがりました。
お昼からぐんま昆虫の森を歩きます。
歩き出してすぐにシラカシの幹に付くクロテンフユシャクが見つかります。
12月末から見られますから、発生期が長い冬尺蛾です。
最近はシロオビフユシャクばかり目に付いていましたから、この時期としては珍しいと思います。

気温が上がりましたが、春らしい虫との出会いはなかなかありません。
キタキチョウが飛ぶ姿が見られたくらいです。
雑木林の風景にも大きな変化はありませんが、遠景に靄がかかります。

散策の視点は、幹を見ることが多く、もっぱら春出の冬尺蛾を探しています。
シモフリトゲエダシャク、シロフフユエダシャク、ヒロバフユエダシャクなど、オスは目に付くのですが、メスが見つかりません。
フユシャク亜科もメスが見つけられません。
成果が得られないまま、雑木林を北のはずれから出ました。
かやぶき民家前の原っぱにある、ソメイヨシノの並木も見てみます。
順番に見ていき、7本目あたりで・・・
「いた!」

意外なところにいました。
おそらくクロテンフユシャクで間違いないかと思いますが、 Inurois属のメスの識別は困難です。
産卵前のふっくらした姿に、宝物に行きついた満足感が得られました。
残りの幹を見ていきます。
すでに産卵を終えた個体も見つかりました。
意外な穴場でしたが、個体数が多いのか、見つけやすい幹なのかわかりません。
わかりにくい画像ですが探してみてください。

フユシャク亜科のメスの多くは、腹端に毛束を備えていて、産卵時に卵に毛を付着させます。
産卵を終えたメスは、体が縮み、毛束を失い、脚の長さが目立つ姿に変貌します。
体重の7割近くが腹部に入った卵であり、蛾類全般の中でも、卵の比率が高いグループです。
卵へのエネルギー変換として、翅の退化との関係性も考えられています。

かやぶき民家に立ち寄り、見上げた門の軒下で、ジャコウアゲハの蛹が見つかりました。
板に張り巡らせた、台座の周到なつくりがよくわかります。


