赤城自然園 カブトムシとクワガタムシ
夏休み真っただ中のこの季節、親子連れのお客様も多い中、カブトムシやクワガタムシが木の幹に張り付く、自然の姿を見せてあげたいと思いますし、お客様も当然、そんな希望をもって来園されます。
かつての職場、ぐんま昆虫の森では、お盆シーズンはすでにカブトムシの発生期ピークは過ぎており、ましてやカラスという天敵にも悩まされつつ、日中に樹液に集まるっているのは、シロテンハナムグリとスズメバチくらいでした。
昨年の8月末に、赤城自然園を訪れた時、日中にノコギリクワガタがかなり見られたことに驚きました。
そして今年、春からずっとフィールドの変化を観察しつつ、いよいよ夏を迎えます。
7月中旬あたりからカブトムシをちらほらと目撃する機会がありました。
下旬にかけて、個体数は増しますが、それほど多いという印象は受けませんでした。
ところが・・・
8月に入ったとたんに急激に個体数が増しました。
キャンプ場エリアに、多数集まるクヌギがあると情報をいただき向かいます。
一本のクヌギに十数匹が集まっていました。
久しぶりに見る光景に胸が高まりました。
標高600mという環境下、今年においては8月上旬が発生のピークのようです。

OLIMPUS OM-1 ED7-14mm ISO2000 SS1/80 F9
その後、園内各所で見られるようになりました。
ポイントとなる樹木はコナラの高木が中心で、カシノナガキクイムシが穿孔し、点在して染み出た樹液に、カブトムシやノコギリクワガタが点々と張り付いています。

OLIMPUS OM-1mkⅡ ED100-400mm ISO1600 SS1/80 F7.1
男の子が興奮した様子で「あっ!カブトムシだ!」と叫びます。
私も幼き頃を振り返り、木の幹に張り付くカブトムシに、どれだけの夢を感じたことか・・・
これは、雑木林と自然、子供たちの夢であり、残しておくべき日本文化だと思います。

OLIMPUS OM-1mkⅡ 90mmMACRO ISO1600 SS1/100 F9 ストロボ
ノコギリクワガタも個体数は多く、ポツリ、ポツリとペアで幹に張り付いています。
本来、カブトムシの個体数が多くなると、幹の樹液で見つけづらくなる傾向がありますが、カシノナガキクイムシの穿孔で、樹液の滲出個所が点在し、カブトムシと干渉しづらくなっているようです。

赤城山の東側では、標高400mで、ノコギリクワガタよりミヤマクワガタが多い場所があります。
しかし、ここでは圧倒的にノコギリクワガタが多く、ミヤマクワガタは稀で、これまでメスを一回だけしか見る機会しかありませんでした。
観察会が終わって、午後に仕切りなおして歩き始めようとした時、観察会に参加されたご家族とお会いし「あれ、ミヤマですよねー」と。
「えー!」
眼を向けたそこには、立派なオスが!
恥ずかしながら、私も一瞬、子供に戻ってしまいました。

あらためて、日中にこれだけのカブトムシやクワガタムシが、自然の状態で観察できる施設は他にないと思います。
赤城自然園の夏の魅力として、この風景を多くの子供たちに見てもらえるように情報発信していかなくてはならないし、よりよいフィールドとして維持できるように、関わっていきたいと強く感じました。

