「季節の狭間で」 アブラゼミを捕食するオオカマキリ
いよいよ8月も終盤です。親しい友人らが訪ねてきてくれたので、一緒にぐんま昆虫の森を散策しました。いつもは一人で黙々と歩く散策とは違い、会話をしながらの虫さがしも楽しいものです。
外周の園路を歩き始めると、季節柄セミたちが目立ちます。最後の力を振り絞って鳴く姿もあれば、力尽きて地面に転がっていたり、翅だけが落ちているのも目立ちます。
どこからか、セミの羽音がやまずに響きます。違和感を感じ、音がする場所を探した先にいたのは、オオカマキリに捉えられたアブラゼミでした。

夏の終わりに成虫となり、これから世代をつないでいくオオカマキリが、夏を生き抜いて消えゆくアブラゼミを捕食する様は、この季節ならではの夏と秋の狭間で起こる光景です。
季節はめぐり、アブラゼミの体は、オオカマキリの卵へと変換され、生き物たちの命はつながってつながってゆくのだなと、感慨深い思いにさせるシーンでした。