企画展準備

今週は展示切り替えの一週間で月曜から粛々と?日々作業を行っています。今どき、他の大きな博物館は企画展をどのように組み立てているのかは、施設によって様々だと思いますが、予算がある施設であれば、会場設営も含めて業者委託というやり方もあるし、学芸員の仕事は展示構成と原稿作成、展示物設置くらいが作業内容でしょう。ぐんま昆虫の森での18年は、予算がないなかでの企画展開催を強いられながら、私自身本当に鍛えられたと感じます。テーマ選定から項目洗い出しと構成。既存の展示什器とパネル点数でフロアーレイアウトを作成し、デザインコンセプトを決めつつ、イラストレーターで原稿と写真を落とし込んだ仮配置を作成します。印刷業者に最終的なデザイン化と図録製作で委託を一本にし、出来上がったデータを別業者で出力し、現場で貼りこむという作業で一本の委託としています。今回の企画展も委託費の総額は60万円程度ですから、施設規模から考えるととんでもなく小額の予算です。今年の夏は一階での「カブト・クワガタ展」2階は「セミたちの夏」3階は新規の「たのしい昆虫飼育」とすべて総入れ替えの切り替えとなりました。切り替え初日は、職員総出で展示パネルと什器、標本の運搬および設置までを行い、その後は私と手伝い人員1名で細かい作業を行っています。什器の配置を決定し、生体展示ケースをコツコツと作りながら、最後に床配線で仕上げるという流れです。テラリウム作りもこだわりますが、意外と展示什器の配置と配線にはかなり気を使います。観覧者の導線確保や安全面を考えつつ、規則性を考えた美しい配置、そして電源位置と板目を見ながら、極力シンプルな床配線を心がけています。本日になって、ようやく作業も最終段階となり、なんとか初日を迎えられそうです。

企画展準備最終段階の床配線作業の様子
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