マツモムシの羽化
昨年暮れに採集し、年明けから産卵を始めていたマツモムシ。育てていた幼虫が羽化をはじめていました。逆さ泳ぎのおもしろいマツモムシですが、水生昆虫の中では身近でありながら、花形に押されて人気はそれほどありません。むしろ、人を刺す危険昆虫という扱いすらされる存在です。あらためて飼育してみて、水中での空間利用と泳ぎ方の特殊性という点で、水生カメムシとしては、なかなか個性的な存在として面白さを感じていました。「そういえば、羽化シーン見たことないな」と思いながら、写真ですら見たことがなく、おそらく、そこまでマツモムシの生態を掘り下げて撮影した人はいないのだろうと思いました。私自身「絶対に撮影してやる!」というほど気合も入らず、「撮れたらいいな」という程度のやる気でしたが・・・偶然撮れました! 数日前から朝に飼育容器を確認すると、羽化殻が浮いていて夜の間に羽化していたようです。前兆がわからないかと、幼虫の体色にも注目しましたが、なかなか特徴もわからずお手上げと思っていましたが、昼時に容器をのぞき込むと「羽化してる!」あとは夢中でシャッターを切りました。