富士山 ライトトラップ

再び標高を1300mまで下げてライトトラップを行いました。夜間の冷え込みはそれなりで、車の温度計は9℃を示していました。

ライトトラップ TG-7

ヒメヤママユの発生のピークと重なり、多く飛来しました。

ヒメヤママユ OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/160  F9 ストロボ

濃い褐色の個体は、この地域特有の体色変異とのことです。

ヒメヤママユ OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/160  F9 ストロボ

カセットコンロを囲みながら、蛾の飛来を待ちつつ、最近のこと、昔のこと、語り合う時間は大変有意義です。

原色日本蛾類幼虫図鑑の上巻が発刊となったのが1965年で私が生まれた年です。当時は「幼虫戦争」とも言われ、幼虫期が未解明な種を誰が解き明かすか、蛾類界に名を連ねた大家が競った時代です。中島先生は当時の若手として、そんな時代の真っただ中を知る存在として、興味深いお話が伺えました。

蛾類の幅広い分野に精通しつつも、シャクガ科をご専門とし、特に冬尺蛾への熱い思いは矢島先生とも共感した間柄です。メスの翅の退化の謎に迫る研究を1986年に「冬尺蛾:厳冬期に生きる」にまとめられています。

そして、カバシタムクゲエダシャクの生態解明は近年の話題となりましたが、そこに行きつくまでの計り知れない苦労と、発見後の情報拡散には複雑な思いがあるとおっしゃっていました。

そんな幼虫戦争時代に、シャチホコガ科の生態を次々と明らかにした中臣謙太郎先生の弟子として、横田さんは長年に渡り採集に同行してきました。全盛期の次世代蛾類生態研究者として、中臣先生の思いを継承しています。

発生期は末期ですが、クスサンも飛来しました。

クスサン OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/160  F9 ストロボ

蛾の飛来を待ちつつ、周囲を散策しますが蛾類幼虫は少ない中、カエデにハバチ類の幼虫が目立ちました。

のちに調べるとヨウロウヒラクチハバチとわかりますが、成虫形態も特徴的なので、幼虫を持ち帰ればよかったと後悔します。

ヨウロウヒラクチハバチ幼虫 OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/160  F9 ストロボ

夜が明けます。幕にはこの時期らしい蛾類が、いくつか追加で飛来していました。

翌朝 OLIMPUS OM-1 7-14mm ISO3200 SS1/125 F8
ケンモンミドリキリガ OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/250  F10
オオトビモンシャチホコ OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/250  F10
オオアヤトガリバ OLIMPUS OM-1 90mmMACRO ISO3200 SS1/250  F10
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